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ハワイのこと、いろいろ
by kalookekai
PROFILE
2005年5月から2006年8月まで、縁あってハワイ島に住む。帰国後、2008年7月からフラとレイメイキングを習いはじめる。そんな40男の徒然なる日記。
メリー・モナークへの道(後編)
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ことの発端はこうだった。
めずらしく職場に女房から電話がかかってきた。何事かと問うと
「Mさん(女房のフラ・シスター)にメリー・モナークのチケット譲ってもらったんだけど、行かない?」
当時まだフラのことにそれほど詳しくなかった私にも、それがどれほど貴重なチャンスなのかは理解できた。
行きます。もちろん、行きますとも。
仕事が終わるのが5時、それから車を飛ばしていけば開演の6時には間に合わないものの、それほど遅くない時間に到着できるだろう。そういう訳で前回のサドルロード越えとなった訳だ。チケットを譲っていただいたのは2日目だったので、フラ・カヒコからの観覧(1日目はミス・アロハ・フラ)となった。

会場に着いたわれわれはさっそく中へ。演技中のため、曲が終わるまで通路で待たされる。曲が終わるとスタンドに入り、座席へ向かった。会場は半屋外(屋根はかかっているが壁は閉じてない)のせいか開放感があり、ほどよくのびやかな雰囲気がただよっている。われわれの席は舞台に向かって右手のスタンドの最上段で、会場が大きくないため舞台も遠くなく、見下ろす感じで舞台全体がよく見えた。
まわりを見ると、家族連れや恋人同士?などいろんな人がいる。ちょっと素敵なドレスを着たり、レイをつけたりしておめかししている人もいれば、Tシャツ姿で気楽に観覧している人もいる。全体に感じられるのは、なんとなくうきうきするような、ざわついた雰囲気だ。まさにフェスティバル=お祭りなのだ。

われわれもこのお祭り気分をおおいに楽しんだ。
派手なアナウンスで紹介されて次々に目の前で披露されるフラを見ながらわれわれがしたこと。(決してすすめられる観覧方法でないことをあらかじめお断りしておきます)

1. 双眼鏡で眺めて自分の好きな踊り手を探す(これは私)。
これはと思うダンサーを見つけたら、ひたすらそのダンサーの一挙手一投足を追って踊りを堪能。
もちろんときどき全体も見ますけど。
2. 衣装やレイを勝手に評論。
「あのレイ素敵だね」「材料は何だろう?」とか。
「あのふんどしおしめみたいじゃない?」とか。
「この衣装かわいい!着てみたい」「姫ドレス(ホロクーと呼ばれる王朝風ドレスの、我が家での通称。やや否定的な意味あいで使用)やっぱり嫌だなあ。もっとすっきりしたムウムウのほうがいいのに」などと無知をいいことに言いたい放題。
3. 審査員席の有名人を観察。
舞台前にしつらえられた審査員席がわれわれの席からよく見えた。
「あ、フランク・ヒューエットさんがいるよ!隣はヴィッキー・ホールト・タカミネさんじゃないの」
「フランクさん、席を立って舞台正面からじっと見てるよ。何をチェックしてるんだろうねえ」

ほかにも、ふと振り返ってスタンド下の通路を見下ろすと、出番を待つダンサーたちがレイを身につけながら準備をしていたり(そんなところでやっているのがハワイらしい)、男性ダンサーが腰をくねらせるたびに必ず会場から起こる黄色い歓声に笑ったり、飽きたら階下に降りて土産物屋をのぞいたり、4時間を超える長丁場があっという間に思えるくらい、楽しい時間を過ごすことができたのだった。

そんなふうにして3日目のフラ・アウアナも存分に楽しみ、われわれのメリー・モナーク観覧の旅は終わった。いや、実際に旅が終わるまでには疲労や睡魔と戦いながらの深夜の帰り道のドライブという、つらい試練があったのだが、それとていまとなってはこの素晴らしい思い出を縁取る、よきエピソードとなっているのである。

Mさん、ほんとうにありがとうございました。
夫婦ともども、心から感謝しています。

[data]
われわれが見たのは2006年の第43回Merrie Monarch Festival。
ハワイ島ヒロのEdith Kanaka’ole Multi-Purpose Tennis Stadiumにて4月20日から22日までの3日間開催。
上の写真は女房撮影です。(前編のチケットの写真も)

by kalookekai | 2009-08-16 21:32
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