人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ハワイのこと、いろいろ
by kalookekai
PROFILE
2005年5月から2006年8月まで、縁あってハワイ島に住む。帰国後、2008年7月からフラとレイメイキングを習いはじめる。そんな40男の徒然なる日記。
新しい年に
新しい年に_b0177546_22382740.jpg

いろいろなことがあった去年一年。
このブログを始めたこともそのひとつで、年末忙しくてちょっと間があきましたが、なんとか続けることができました。振り返ってみれば、けっこういろいろなことに挑戦したし、いろいろな出会いもあった年でした。しかしそれもこれも、まわりの誰かにみちびかれてのことだったような気がします。そんなひとたちと、このブログを読んでくださったみなさんに、ここで感謝を申し上げたい。
ほんとうに、ありがとうございました。
さて、今年もまた、いろいろなことに挑戦します(たぶん)。
ご指導、ご鞭撻、ご声援、お見守りなど、大歓迎です。いつでもお待ちしています。
今年も一年、何卒よろしくお願いします。

写真はことしのレイつくり初め。
女房がクリスマスのリース用に買ったヒムロスギと山帰来の実の残り、UMAHANAスクールで使ったレイ材料の残り(残りものばかりですね)のシンビジュームとロベの実でつくったウィリスタイルのレイ。お正月っぽくつくりたかったけれど、どちらかというとやっぱりクリスマスっぽいような…。
# by kalookekai | 2010-01-03 22:44
一歩、一歩
一歩、一歩_b0177546_21512286.jpg

嵯峨菊のレイのことを先に書いたけれど、UMAHANAレイメイキングスクール、アドバンスクラスふたつめのテーマは、花を編みこんだティ・リーフのハク・レイ(ひとつめは前に書いたパラパライだけのハク・レイ)。

UMAHANA先生のところでレイメイキングを習いはじめて1年あまり、そのあいだに何本のレイをつくっただろうか。何十本もつくった訳ではなく、月一回のレッスンで1本(だいたいは完成しないので家にもって帰ってつづきをつくる)、それに加えて自分で練習したり、誰かにあげるためにつくったりを何度かした程度。だが、継続は力なり、少しずつだけれどレイづくりにも慣れてきて、最初の頃ほどいちいち迷わなくなったし、気をつけるべきポイントも徐々にわかってきたように思う。つくるレイのかたちも、整ってきたような…(自画自賛ですが)。
写真は教室でつくったあじさいの一種(グリーンアナベルという名)、スプレー菊(ピンク)、嵯峨菊(黄)のハク・レイ。花の土台部分にはパラパライを使用。パラパライを入れると、その先が飛びだす感じになって可愛らしい。あじさいのうす緑色もお気にいりの一本。

まだまだ1年余。もっともっと素敵なレイがつくれるよう一歩一歩努力しないといけませんね。
# by kalookekai | 2009-11-23 21:52
秋には秋の
秋には秋の_b0177546_22225294.jpg

杜鵑草、吾亦紅、芒、秋明菊、紫式部。そしてさまざまに色づいた木々の葉。
春には春の花があるように、秋には秋の花があり、草木がある。

という訳で、10月の(スミマセン、10月の話です…)UMAHANAスクールのレッスンは、黄色の嵯峨菊と赤く色づいたモミジの葉でつくるハク・レイ。
以前にも書いたが、UMAHANA先生は日本でレイをつくるなら日本の花を、それも季節の花を使うことを大切にしたいとおっしゃる。今回の嵯峨菊は先生が気に入って、わざわざ四国香川の産地を訪ね、生産の現場を見てきたという思い入れのこもったもの。ただし、嵯峨菊は出荷期間が短いためタイミングがあわず、じっさいにレッスンで使ったのは群馬県産(残念!)。モミジの葉は福島県の山で採取されたものだそう。

嵯峨菊はレイに編みこむとまるで黄色いレフアの花のよう(レフアはオヒアの木に咲く花。火の女神ペレの象徴としてしばしばレイに使われ、赤い花と黄色の花がある)。
教室でつくったものは写真がよくなかったので、上はあとからつくった嵯峨菊とアイビーのレイ・クペエ。顔を近づけるとほんのりと菊の香りがする。

ささやかな秋を感じていただけたでしょうか。
# by kalookekai | 2009-11-15 22:25
HAPA!
HAPA!_b0177546_222607.jpg

HAPA(ハパ)という二人組をご存知だろうか。

ニュージャージー出身のバリー・フラナガンとハワイ出身のケリイ・カネアリイというふたりのミュージシャンによって結成されたデュオで、1993年のデビューアルバム「HAPA」で優秀なハワイ音楽に与えられるナー・ホークー・ハノハノ(栄誉ある星の意)賞を獲得、25万枚を売り上げた。
HAPAについて語られるあるできごとがある。
彼らは1993年1月13日、ホノルルのアロハ・スタジアムでおこなわれた全米大学選抜のフットボール試合のハーフタイムに登場し、アイルランドのバンドU2の曲「Pride(In the Name of Love)」を演奏した。この曲はU2のボノがホノルル滞在時にマーチン・ルーサー・キング牧師を讃えてつくった歌。そしてこの日はまさにちょうど百年前、白人による政権が樹立され、ハワイ王朝が終焉した日だった。彼らは、ハワイアンたちの過去のこの出来事に対する抗議の気持ちと、ネイティブ・ハワイアンの権利回復への思いを、キング牧師のおこなった黒人の権利回復活動に託して歌ったのだ。このとき、チャールズ・カウプが曲に合わせてチャンティングをし、クムフラ、ヘアラニ・ユンがフラを踊った。それ以来「Pride(In the Name of Love)」は彼らの代表曲のひとつとなっている。

このHAPAは、数年前に女房の友人K子ちゃんに教えてもらって以来、わが家のハワイアン・ミュージックの定番のひとつ。メンバーはケリイからネイサン・アウェアウにかわったが、彼らのつくる音楽はあいかわらず素晴らしい。

さて、前置きが長くなったが、渋谷のオーチャードホールで開かれた、そのHAPAのコンサートにいってきた。
一昨年の公演では日本のおばちゃんフラダンサーたちが次から次へと舞台に登場して面くらったが、今回は若くて美しいハワイアンのダンサーが3人(ひとりは今年のミスハワイだとのこと)で、ハワイらしくてよい雰囲気だった。(そう、HAPAのコンサートにはフラがつきものなのだ。)
コンサートは、ギター少年がそのまま大人になったような根っからのギタリスト、バリーがあらゆるテクニックを駆使してギターを弾きまくり、うつくしい歌声のネイサンはどちらかというと淡々と歌い続けるというのがパターン。バリーはがんばりすぎて疲れるのか、しばしばネイサンにまかせて「休憩」してしまう(休憩中の彼は愛用のギターを拭いたり、チューニングをしなおしたりしている)が、これもご愛嬌だ。ハワイ的というべきか、盛り上がっていても関係なく、あっさり途中休憩が入ってしまうのも前回と同じである。
それでも定番曲を中心にステージは約2時間半にもわたり、じゅうぶんに彼らの音楽とフラを満喫した。
今回おもしろかったのは、彼らの曲「Ku’u Lei Awapuhi」に日本語詞がつけられていたこと。そしてその詞はなんと万葉集の柿本人麻呂の歌であった。ほんのワンフレーズであやうく聞き逃しそうだったが、古語の詞はハワイアンのメロディによくあっていた。誰のアイデアか知らないが、万葉集だというところがよい。万葉集のもつ古代的なおおらかさ、簡潔さが、ハワイ的なものとの共通性を感じさせるのだ。
最後にバリーがアンコールで歌ったのは、日本の七夕の物語に触発されてつくったというこちらは完全日本語詞の歌「River of Heaven」。不正確だが、歌詞はこんなふうだった。

きみを わすれない
それぞれが すすんだ道が
いつの日か ひとつになるまで
きみを わすれない

シンプルで、よいではないか。
バリーは、すこし日本語を勉強しているとのこと。素敵な贈り物である。
来年もまた彼らの歌がきけるといいなあ。

[data]
Pride(In the Name of Love)はアルバム「In the Name of Love」に収録。
Ku'u Lei Awapuhiはデビューアルバム「HAPA」に、日本語詞の入ったものはアルバム「HULA MAI!」に収録。
参考文献:「ハワイの歴史と文化」矢口祐人著 中公新書 2002年

# by kalookekai | 2009-11-14 22:43
マリーさんの本
マリーさんの本_b0177546_332244.jpg

間接的にではあるけれど、私がレイメーキングをはじめるきっかけをつくってくれたハワイ島のレイメーカー、マリー・マクドナルドさん。
以前に彼女の本「Ka Lei」を紹介したが、彼女の著書のうちのもう一冊がこの「Na Lei Makamae」だ。

前々回「ハワイの香り」でハワイの植物について書いたが、この本には、レイに使われるハワイの植物が数多く紹介されている。
マリーさんと共同執筆者である植物学者のポール・ワイシック氏は、ハワイで古来レイの材料として使われてきた植物を文献や伝承をもとに選びだし、言葉でしか伝わっていなかった植物を特定し、ハワイ各所でそれらの植物を採取してマリーさんがレイをつくり、現地の人たちをモデルにして撮影をしたのだという。さらに、クムフラ、プアラニ・カナカオレ・カナヘレが、それぞれの植物を詠んだチャントを書き下ろしたものが添えられている。
この本のよいところはマリーさんのつくったレイをたくさん見ることができるところ。ところどころに拡大写真も挿入されているので、細部までじっくりながめるにはもってこいである。そしてふだんはなかなか目にすることができない珍しい植物もたくさん掲載されていて、それらを見るのもまた楽しく興味深い。個人的にはやっぱり「Ka Lei」のほうが好きなのだが、この本もまたマリーさんの情熱が注がれた素晴らしい本であることは間違いない。

ところで私の手元にあるこの本の扉には、著者マリー・マクドナルドさんのサインがある。わが家の宝物なのだ。そしてここにサインが書かれたいきさつについての話は、また別の機会に書きたいと思う。

マリーさんの本_b0177546_33317100.jpg
[data]
Na Lei Makamae
Marie A. McDonald、Paul R. Weissich著
University of Hawai'i Press刊
199ページ

今年始めに日本語版も刊行された。
「愛しのレイ」
イカロス出版 丸子あゆみ訳 192ページ

この記事を書くにあたっては、雑誌「素敵なフラスタイル」25号の記事「レイとフラと神話の本当の話」を参考にした。

# by kalookekai | 2009-11-14 03:46